固まり対処法5ステップ
今回はパーキンソン病・パーキンソン症候群の運動制限解除法をお伝えします。
パーキンソン病の症状の中には、何かしら動作をしようとしたときに固まって動けなくなる方がいます。
これは本人は一生懸命動こうとしても、身体が言うことを聞いてくれない状態です。
この時、分からない方からすると「なぜ動かないんだ?」「早く動いてよ」「どうしたの」とイライラすることがあるかもしれませんが、本人は本当に真面目に動こうとしているのです。
ですので、そんな時にここで紹介する5ステップを実践していただきたいと思います。
ステップ1 『止まる』
まずは動かなくなった・固まっているからだを無理やり動かそうと焦るのではなく、ストップしてみましょう。
「あ、身体が固まっているな」と認識して止まってみましょう。
そうすることで、心の焦りが落ち着いてきます。
パーキンソン病の方は脳の「動け」という信号が上手に身体に届かない状態です。
その状態になっているのに、一生懸命に動こうとばかり焦ってしまうと、より身体は硬くなり、脳からの信号が届きにくくなります。
焦ることでストレスにより必要な脳内ホルモン分泌に支障をきたすからです。
ですので、身体が固まったらまずは立ち止まり落ち着きましょう。
椅子から立ち上がるときに固まって立てない時も、いったん椅子に腰かけた状態で止まりましょう!
止まった次に身体をまっすぐに起こしましょう。
歩いているときや椅子から立ち上がろうとして固まってしまった時、多くの場合が前傾姿勢になっているはずです。
ですので、まずはニュートラルの位置に自分の身体を持っていくイメージで、身体をまっすぐ起こしましょう。
「動こう」と思っていた自分の意識を落ち着かせて、まっすぐな状態にします。
ステップ3 『ブラブラ、身体を揺らす』
止まって、身体をまっすぐに起こして心を落ち着かせた後は、身体もニュートラルに落ち着かせましょう。
身体全体をブラブラ揺らしたり、手や脚をブルブルゆっくり降って、身体から緊張をとりましょう。
動くときには余計な緊張はいりません。
緊張した状態と言うのは、筋肉が縮こまっている状態です。
筋肉が身体を動かす時は、筋肉が縮こまって骨を引っ張るから動くんですね。
筋肉が縮こまっている状態では、そこから余計に縮こまることは難しいです。
ですので、まずは緊張している筋肉をきちんと動かしてあげて、余分な緊張を取り払います!
ステップ4 『体重を移動する』
座っている状態であれば、座った状態で前後左右に身体を傾けて体重移動します。
立っている(歩いているときに止まった)のであれば、立った状態で前後左右に体重移動します。
立っているときに前後に体重移動するときは、足を前後にちょっと開いて行ってくださいね。
そして、左右に体重移動するときは、足を肩幅に開いて安全に行ってください。
スピードは自分が心地良いと思うスピードで構いません。
くれぐれも焦ったり、スピードを速める必要はありません。
できれば、安全を確保しつつ大きく動かすと良いですよ!
ステップ5 『反動を意識して動き出す』
ここまで心と身体の準備ができたので、身体を実際に動かします!
動かす時は、「せーのッ」と言ったような感じで動かすと、勢い・リズムがとれていいです。
ゆっくり動き出すというより、自分が心地良いリズミカルな感じで一歩目(一動作目)をスタートしてください!
これで、固まった時の対処法としての5ステップは完了です。
諦めないことが大切
「パーキンソン病」と診断されると、もう悪くなっていく一方なんだと悲観的になり、身体や心が元気でいるためのことをしなくなる方がいます。
でも、パーキンソン病から動けるようになる方がいるのも事実なんです。
では、動けるようになった人たちはどんなことを行っていたか?
それは食事と運動を改善のために使い続けたということです。
もちろん、当院は治療院なので背骨を適切な位置に持っていき身体を柔らかくして循環を良くしてほしい(単なるマッサージは意味がない)とは思いますが、やはり食事と運動は大切です。
ですので、今回の5ステップを運動・リハビリ前に絶対に行うようにして、身体を動かすようにしてください。
脳細胞はゆっくりではありますが新しく生まれて来るものです。
新しく生まれてきた脳細胞をきちんと使えるようにするのは、食事と運動が欠かせません。
ですので、回復・維持を諦めないでください!
いつも、あなたのことを応援してます。
パーキンソン病やパーキンソン症候群でお悩みでしたら、力になれると幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。