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青年と釣り人

《青年と釣り人の話》

 

昔、腹を空かせた貧しい青年がいました。

 

青年は橋の上に座って、ぼんやりと目の前で仕事をしている漁師たちを眺めていました。

 

 

 

青年「漁師のカゴの中にはあんなに魚がいるんだなぁ。あんなに魚が手に入ったら、この空腹もなくなるのになぁ。あんなに魚が手に入ったら、それを売って服とか食べ物とか、好きなだけ変えるのになぁ。いいなぁ。」

 

 

毎日のように、魚を取ってくる漁師たちの仕事をみては、自分は貧しい、何も手に入っていない、お腹が空いたと愚痴をこぼしていました。

 

 

 

そんなある日、漁師の一人が少年に近づいてきました。

 

そして、漁師は少年に話しかけました。

 

 

 

漁師「おまえは腹もすいていて大変だなぁ。魚をくれてやってもいいんだが、ちょっとその前に頼みを聞いてくれないか。おれは町に用事があってな、その間あそこの竿の番をしてほしいんだ。魚がかかったら釣り上げて、また釣糸を垂らしてくれ。その番をしてくれたら、約束通り魚をくれてやるから。」

 

 

 

青年「え、それをやってれば魚をくれるのかい。喜んで竿の番をするよ。絶対に返って来てよ。」

 

 

 

 

青年が竿の番をすると、魚が一匹二匹とかかってきました。青年は次から次へと釣り上げていきます。

 

 

 

青年「楽しいなぁ、楽しいなぁ。」

 

 

 

数時間があっという間に過ぎ、漁師が町から帰ってきました。

 

 

 

漁師「おお、ありがとう。真面目に竿の番をしていてくれたようだな。」

 

 

 

青年「おじさん、これ楽しいね。」

 

 

 

漁師「そうか。それは良かった。じゃぁ、約束通り魚をやろう。さぁ、自分で釣った魚を全部持っていくといい。」

 

 

 

青年「え~!!!こんなに魚をくれるのかい。ありがとう。これで数日は食べるものに困らないよ。ありがとう。」

 

 

 

青年がそういうと、漁師は青年に話し始めた。

 

 

 

漁師「青年よ。ひとつ忠告をしてやろう。お前はいつも橋の上から、魚があったらなぁということを言っていた。魚があったら空腹にもならないし、売って服とか変えるのになぁと言っていたよな。でも今はどうだ。自分で魚を釣っていたんだ。手に入ったらいいなぁと考えているだけじゃなく、自分で手に入れたんだ。『こうなればいいのに』と空想ばかりにふけって、自分の環境に愚痴を言っているだけじゃ、魚は手に入らないということがわかっただろ。これからは時間を無駄にしてはダメだぞ。魚を欲しいと思ったら、すぐに手に竿を持ち、釣糸を投げ込むんだ。なんでもそうだぞ。」

 

 

 

この言葉は青年の心に響き、それから青年は魚を釣ることを覚え、空腹に苦しむことなく生活も潤っていきました。

 

 

 

チャンチャン!

 

 

 

 

 

『思い立ったが吉日』という言葉がありますね。

 

 

「○○が欲しい」「○○になればなぁ」という願望(思い)が起きたとき、それはそうなる方向にあなたは進めますよというサインなのかもしれません。

 

 

だから、サインが出た時は、それに直結してもしなくてもかまわないので、自分でその方向に進めそうかなと思ったこと、ポンと感じたことをやってみるというのも大切ですね。

 

 

 

健康で言えば、腰が痛い・頭痛があるというのは、その時までの環境が作りだしたものです。

 

ということは、環境(生活環境・身体環境)を変えようねというサインです。

 

そのサインに気が付くことが出来たので、後はちょっと変えてみるというを身体のために行ってくださいね♪