鎮痛剤として有名なのがモルヒネですね。
医療現場ではモルヒネが使われることがありますが、第一選択として使われるわけではありません。
それはなぜかと言いますと、副作用があるからです。
それでも、苦痛が激しい時はモルヒネを細心の注意を払って使います。
実は、人にはこのモルヒネの6倍以上もの鎮痛作用がある物質を体内で作ることができます。
それは脳内ホルモンのひとつ、ベーターエンドルインです。
ベーターエンドルフィンやドーパミン、オキシトシンなどは脳内快感物質と言われる脳内ホルモンの一つで、神経伝達に必要な物質となります。
脳神経細胞は約1000億個あると言われていて、1つの神経は約1000個の神経と情報をやり取りしています。
ちょうどAさんとBさんが手を繋いでいるような形なのですが、繋いでいるように見える手は、わずかに離れていて、そこを神経伝達物質が行き来して情報を相手に伝えるのです。
Aさんが「うれしい」と思ったら、Aさんの手から「うれしい」を伝える神経伝達物質が出て、それがちょっとだけ離れているBさんの手にくっついて、Bさんが「うれしい」と感じる、というイメージです。
ベーターエンドルフィンやドーパミンやオキシトシンなどは、「うれしい」とか「快適」とか「愛おしい」「やってやる」「ワクワクする」「ホッとする」など、良い気分を伝達する神経伝達物質です。
その中の一つとなるベーターエンドルフィンに、モルヒネの6倍以上の鎮痛作用があるということがわかっています。
つまり、ベーターエンドルフィンが出ているときは、痛みが感じにくということになります。
しかも、このベーターエンドルフィンはもともと自分で作っているホルモンなので副作用がありません。身体に良い影響は与えるのですが、副作用が無いんです。
では、このベーターエンドルフィンはどのような時に出やすくなるのか!?
それを知っていれば、自分の身体と心を上手に使いやすく出来るようになります。
つまり、楽しい人生を創りやすくなるんです。
だって、『脳内快感物質』だから。
分泌されやすいのは以下の時です。
前向きなことを考えているとき
未来をイキイキと思い描いているとき
笑顔でいるとき
感謝しているとき
人のために祈っているとき
誰か・何かを愛おしく思っているとき
さて、ここで上の状況を整理してみますね♪
「前向きなことを考えているとき」というのは、今の状況はどうでもいいんです。たとえ苦しい状況だとしても、前向きなことを考えることができます。
「未来をイキイキと思い描いているとき」というのも、今の状況とつながりはありません。ただあなたがどんな未来に生きたいのか、というのを考えて、ニヤニヤしていればいいだけです。
「笑顔でいるとき」というのは、楽しくなくっても笑顔でいればいいんです。どうやら外の環境が重要なのではなく、顔面の筋肉の環境が重要らしいです。
「感謝しているとき」というのは、大きなことへの感謝じゃなくてもよく、小さなことへの感謝で良いらしいです。たとえば、朝起きることができた、空気がある、ご飯がおいしかったなど、自分で感謝事を作ってしまえばよいようです。
「人のために祈っているとき」というのは、我を持たずに「あの人が良くなってくれますように」という感覚のようです。たとえば、好きなアーティストがいれば、「あの人が今日も健康で入れますように」といった具合です。あなたと縁もゆかりもない人のために祈ってみると、そこには我を持つことができず、損得勘定が無くなるので、心のストレスがありません。
「誰か・何かを愛おしく思っているとき」は、対象は何でも構いません。犬が好きな人であれば、犬をなでることで十分です。人形が好きな方は人形に話しかけることで愛おしさが出るかもしれません。対象は人でも植物でもペットでもものでもなんでもいいようです。
もう一度、おさらいです。
ベータ―エンドルフィンが分泌されやすいのは、
前向きなことを考えているとき
未来をイキイキと思い描いているとき
笑顔でいるとき
感謝しているとき
人のために祈っているとき
誰か・何かを愛おしく思っているとき
なんだか、分泌にこだわらなくても楽しそうですよね。
身体が辛いとき、心が辛いとき、心が伴っていなくていいので、是非やってみてはいかがでしょうか(^^)