《目次》
股関節痛の相談内容
急性股関節炎(単純性股関節炎)とは
変形性股関節症とは
ペルテス病とは
単純性股関節炎の診断
単純性股関節炎の病院での治療
変形性股関節症の病院での治療
単純性股関節炎の当院での考え方と治療
股関節痛の相談内容
以前、下のような内容で相談・治療を受けにきた患者さんがいました。
参考にしてください。
子供が股関節が痛いと言うので病院に行きましたら、「異常がないので股関節炎だと思います。様子を見てください」と言われました。
調べたところ、単純性股関節炎の場合は1~2週間ほどで痛みが治まるとのことですが、子供の場合約2ヶ月くらい痛みが続いています。
子供は部活をやっていて、もうすぐ試合なので診てもらえないでしょうか。
といった内容でした。
急性股関節炎(単純性股関節炎)で来院される方が時々おりますが、やはり病院からは「様子を見ましょう」とか「湿布を出しておきますね」と言った対応の様です。
ただ思うことがあります。
身体を整えると、痛みが楽になるんだなと言うことです。
多くのケースでは、股関節痛で歩くことが大変だった状態でも、身体全体を整えると普通に歩けるようになって帰っていただけます。
もちろん、100人中100人が全く痛みが無く帰って行くという状態ではありませんが、ほとんどが痛みが無くなるか軽減します。
ということは、ここで言う急性股関節炎(単純性股関節炎)と診断された方は、身体のバランスが崩れて、股関節にかかる負担によって股関節痛が起きていることが考えられます。
今回は、股関節痛についてお伝えしていきます。
急性股関節炎(単純性股関節炎)とは
3歳から8歳(場合によっては10歳)に多い股関節の痛みになります。
原因ははっきりせず、何をしたわけでもないのに歩くときや走るときに股関節に痛みがある状態です。ひどい場合は膝辺りまで痛みがあったり、歩行困難になる場合もあります。
若い人の股関節の痛みとしては化膿性股関節炎というモノがあります。これは黄色ブドウ球菌などの細菌が感染して炎症が起きたものになります。こちらは乳児から年に関わらず発症することがあります。風邪と似たような症状もありますので、こちらは早期の治療が必要となります。
変形性股関節症とは
股関節の骨盤側(臼蓋)と大腿骨(大腿骨頭)がぶつかり合って、その表面の軟骨がすり減って変形することで歩行時に痛みを生じるものです。高齢者の方によく見られる股関節痛の原因となります。女性に多く見られますね。生まれた時の股関節脱臼(先天性股関節脱臼)や股関節の発育不良(臼蓋形成不全)なども原因となる事があります。バランス良く身体を使っていくことが大切です。
ペルテス病とは
ペルテス病も若い年齢に多い股関節の痛みです。4歳から10歳くらいに多いです。
成長期に大腿骨骨頭部(骨端核)に血流障害が起きて、骨の栄養が障害されるものです。そのために変形や痛みが出る病気です。男児に多いです。歩行がおかしかったり、痛みが続くときは早期に病院で診察を受けてくださいね。
単純性股関節炎の診断
運動後や部活をやっている子供が朝起きたら股関節に痛みが出てきたということで病院に行きます。
病院では関節の動きを診ます。
その次に、X線(レントゲン)を撮って、骨的に何か異常があるかを診ます。
そして異常(変化)が診られなければ、超音波検査を行います。この時に、単純性股関節炎の場合、水が溜まっていることを確認できることがあります。
このような診断を通して「単純性股関節炎」と診断されます。
単純性股関節炎の病院での治療
病院での治療法は特にありません。
股関節を動かさないように安静を保つため、車いすでの生活を助言されます。
ほとんどの場合、1週間以内に痛みは楽になります。
関節内に溜まっている水が多い場合は、針で水を抜く場合もあります。
変形性股関節症の病院での治療
変形性股関節症の治療法は主に以下のようになります。
- 保存療法
薬物療法
運動療法
- 手術
保存療法
- 薬物療法
関節の中で炎症が起きていると考えるため、炎症を抑えたり痛みを分からなくする薬を使います。
ステロイド剤や非ステロイド剤、湿布や塗り薬に加え、内服薬なども使われます。
- 運動療法
病院でのリハビリでは筋力の低下により関節を固定できなくなったため、関節に負担がかかり炎症が起きていると考えることから、股関節周囲の筋力をつける目的で運動療法を行います。
リハビリは足の曲げ伸ばしや上げ下げになりますが、私の考えでも筋力を維持することは人間としての在り方に直結しますので、おすすめです。
軽度の変形性股関節症の痛みであれば、筋力が着くと痛みが軽減することがありますので、無理せずに行っていただけたらと思います。
また、歩ける段階であれば散歩もとても有効です。もちろん、適切な姿勢を保ちながら、腕を前後に振る事を忘れないでください。
そして、一番のおすすめは、股関節や膝に負担をあまりかけないで出来る、室内のバイクです。
体力に応じて重さを変化できるものがおすすめです。
手術
関節の変形が進んでいる場合は、人工関節置換術などの手術が行われます。
また、股関節の破壊が著しい方や、感染を伴ったため人工関節置換術が出来ない方は、金属プレートなどを使った関節固定術を行います。
単純性股関節炎の当院での考え方と治療
なぜ股関節変形がないのに痛みが無いのかと考えると、軟部組織(骨じゃない部分)に負担がかかっているからです。
では、なぜ軟部組織に負担がかかっているのかと考えると、それはバランスが崩れている状態で動くから・・・と考えるのが理にかなっているのではないでしょうか。
そのバランスが崩れて生活をしていると、負担が一部分にかかり続けた結果、股関節が痛くなってきた。
関節を圧迫する力がずっとかかっていたので、クッション性を高めるためとか炎症をしずめるために水が溜まるようになります。
ですので、根本的には身体のバランスを整えることが非常に大切になります。
実際に身体全体のバランスを整えると(当院ではソフトな全身調整整体となります)、痛みが無くなったり軽減することがたくさんあります。
ほとんどの他院の整体はただ筋肉を揉んだり慰安的なリラクゼーション的な部分が大きいので、身体のバランスをきちんと整えることがあまりありませんが、それでもやらないよりはましかもしれません。
身体に歪みあることが悪いことだという治療院もありますが、生活に応じて必要な歪みがある人もいます。
私の考えでは、不必要な歪みが固定されると、「それ以上歪まないでよ」と筋肉が一生懸命に引っ張るんですね。それが寝た状態でリラックスしても筋肉の硬さが取れない原因となります。
ですので、筋肉の硬さだけに着目するよりも、不必要な歪みを整える整体を行う事が必須となります。
不必要な歪みを整えると、勝手に筋肉が緩んでいきます。
これは当院に来られる方は実感されると思います。
というわけで、長くなりましたが、股関節が痛いという症状が出ているから股関節だけに着目するのではなく、身体全体の不具合が股関節に症状(サイン)として出ているだけなので、身体全体を調整することが大切になります、ということです。
セルフケアを考えるのであれば、痛みがあるときは股関節に負担をかけることは控えてください。その代りに、動かしても痛くない動きで筋肉を動かすことを行っていきましょう。
足首の動き、体幹の動き、そこから初めて、股関節の痛みが無くなったら股関節を動かすトレーニングをするようにしましょう。
最初のおすすめは、座っている状態でお尻をモゾモゾ動かすような動きです。
その他のトレーニングについてはyoutubeで調べるとたくさんのトレーニング方法が出てきます。
その中から毎日出来るものを10分くらいのトレーニングを行ってください。
もしあなたが股関節の痛みでお悩みでしたら、まずは身体全体(根本)を整える全身調整整体を受けてはいかがでしょうか?
あなたの身体が健康に、心が晴れやかになるお手伝いが出来たら幸いです。